連邦議会選挙 キタ――(゚∀゚)――!!

去る2024年10月23日、会期中のドイツ連邦議会でFDP(自由民主党)の財務大臣・リントナー氏が解任され、その後芋づる式に議会が解散される流れが決定的になりました。あまり仲が良さそうに見えなかったSPD・緑の党・FDPの3党連立政権が事実上瓦解した瞬間でもありました。
首相の任期満了でおこなわれるのが通常のドイツで議会が解散されるのは、メルケル元首相が首相として初めて選出された2005年以来10年ぶり、第二次世界大戦後の西ドイツ時代を含めると連邦議会の解散は今回で4回目になります。

ドイツの首相選出はどのようにおこなわれるの?

ドイツの首相(行政の長)の選出は、基本的には日本と似たプロセスを経ておこなわれます。
( 非常に大まかな流れになります。予めご了承ください。)

つまり

【ステップ1】連邦議会の解散 もしくは 国会議員である首相の任期満了
【ステップ2】連邦議会選挙(総選挙)
【ステップ3】選挙の結果で政権を主導する政党と連立を組むパートナーを決定
【ステップ4】首相の選出

このような流れです。

ちなみにドイツは、有権者がアメリカやフランスのように大統領を直接選出するのではなく、議会選挙で選出された議員により首相が選出されます(間接民主制)。小選挙区制と比例代表制を併用しているのも日本とほとんど変わりませんね。

ちなみに選出される議員は、最低589議席(変動あり)となっています。

国会中継やっています

日本でも国会の会期中はNHKで国会中継をやっていますが、ドイツでも議会会期中は公共放送のテレビ中継のカメラが入っています。もちろん議会で議論されているテーマや内容は非常に難しいものが多く、難解なドイツ語が話されています。しかしながら上級ドイツ語を目指して勉強されている方や政治に興味のある方はご覧になってみると面白いかもしれません。
なんといっても議会で審議されている内容は、ドイツにという国家にとって解決しなければならない課題や将来のために取り組まなければならない重大な問題であることがほとんどです。さまざまなジャンルで少し先の未来を先読みしたい人は必見かもしれませんね。

ドイツの連邦議会の議場は、なんというか、非常にモダンでシンプルな内装

議場の国会議員の服装は、保守政党・政権与党はスーツにネクタイ、リベラル系・左派政党はカジュアルな服装であることが多いように思います。政治の思想って服装である程度は表現できるんですね。
あとは女性議員が日本の衆議院と比較するとだいぶ多いように感じます。ドイツの下院に該当する連邦議会では、女性の比率は約35%、日本の衆議院ですと約10% なのだそうです。

今回はどんなドラマが生まれるのか・・・

前回の2021年のコロナ禍中におこなわれた連邦議会選挙も、選挙好きを自称する筆者は序盤からニュースをチェックしていました。ドイツの与党は2021年まで CDU( キリスト教民主同盟:前党首アルミン・ラシェット氏 )と SPD ( ドイツ社会民主党 : 党首 オラフ・ショルツ氏 )の2党で連立政権を運営していました。
下馬評では CDU が第1党になり、どの政党と連立を組むのか交渉をおこなうような大勢だったのですが、CDU の党首であるアルミン・ラシェット氏が2021年に起きた大水害の現場視察を行った際に同僚と笑っているのを激写されてしまい、選挙に多大な影響を与えることになりました。選挙の結果 SPD が第1党となる展開となりましたが、なかなかドラマチックな大逆転劇でした。

今回はEUの事実上の盟主でもあるドイツでおこなわれる選挙ということで、世界的に注目を集める選挙になりそうです。今年に入ってから隣国フランスの政治もガタついていますし、ヨーロッパでは右派もしくは極右の台頭が顕著になっています。
今回の選挙によって政権が交代する可能性が非常に高い情勢で、来年以降はドイツの政治は中道の右寄りになる確率が上がっています。外国人としてドイツで生活する以上、政権の帰趨によって移民政策の方針がどのようになるのか、日頃から注目しておく必要があるでしょう。