Goethe Zertifikat と telc ~ A1・A2を勉強中の場合
特にここ2~3年の傾向ですが、筆者と一緒にドイツ語を勉強される方は試験を受ける方が多いです(このブログを読まれている生徒さんからは「おまえが試験を受けることを強く勧めているんだろう」とお𠮟りを受けそうですが・・・)。
今回は初学者もしくは初級ドイツ語学習者が受験すべき試験の種類とその違いについてご紹介します。
Goethe Zertifikat
ドイツ語の勉強をしている方であれば知らない人がいないであろう『 Goethe Institut 』という語学学校などを運営する非営利組織が主催する語学検定です。おそらくドイツ語圏の語学検定で最も知名度が高く、かつ権威のある語学認定試験です。
例えば、この Goethe Zertifikat の A2に合格しますと合格者は客観的に( Lesen・Schreiben・Hören・Sprechen の全ての能力について )A2修了レベルのドイツ語能力があると認められます。
やっぱり Goethe Institut なら安心だね、授業料はお高いですが・・・

特筆すべき欠点としては、受験できる会場がかなり限られており( Goethe Institut の語学学校部門で実施)、住んでいる場所によって受験したいときに簡単に受験会場にリーチしづらいのは、あまりよろしくないでしょう。ドイツ国内で直接運営されている12都市の学校であれば、毎月1回以上のペースで受験ができるようなシステムが整っています。コロナ禍の間はオンライン受験などもありましたが、現在もそのような運用がされているのかは不明です。
ドイツ政府が設立に関わっているだけあって各レベルの受験料についての情報は非常にクリアであり、ドイツ国内の Goethe Institut で受験する場合には受験会場によって値段が増減することはありません。
また、世界中に支部があるので日本在住であっても移住前に学校に通ったり必要な試験を受けておいたりできるのも大きなメリットですね。
教員のクオリティは非常に高く、当たりはずれがないのも安心材料の1つです。
ちなみに Goethe Zertifikat B1 に合格すれば、永住権申請に必要な資格である DTZ ( Deutsch Test für Zuwanderer ) は免除となります。
telc
筆者がドイツで街の語学学校に通っていたときには『 telc 』の看板を掛けた語学学校に通っていました。その語学学校で『 telc 』の語学認定試験を受験できますよ、という目印です。元々 VHS から派生した、語学認定試験を実施する組織なのだそうです。
例えば telc A2に合格しますと、合格者は客観的に( Lesen と Schreiben は同時実施・Hören・Sprechen の全ての能力について )A2修了レベルのドイツ語能力があると認められます。
こちらもおなじみのドイツ語能力認定試験です

街の語学学校で『 telc 』の看板を掛けた語学学校というのは、大きな街であればそこそこの数があるでしょう。ですので、telc を受験する機会は Goethe Zertifikat を受験する機会を見つけるよりも簡単です。真剣にドイツ語を勉強している志願者にとって受験会場に簡単にリーチできるかどうかというポイントは非常に重要ですよね。
試験実施の頻度や受験料は語学学校によって異なるようですのでお住まいや職場の近所の語学学校のホームページなどをまめにチェックして、ご自身が受験したいタイミングを考慮して受験の申込みをしましょう。
受験料は、今回筆者がこの記事を書くにあたり調べたところによると語学学校によって多少の違いがあるようです。
こちらも telc B1 に合格すれば、永住権申請に必要な資格である DTZ ( Deutsch Test für Zuwanderer ) は免除となります。
で、どちらを選べばいいの?
筆者は A1とA2 に関しては telc・Goethe Zertifikat の両方を指導した経験があります。が、正直なところ難易度や試験のボリューム自体はほとんど変わらないという印象を持っています。
あえて違いを申し上げますと「telc は Lesen とSchreiben が一緒になっている、Goethe Zertifikat は Lesen と Schreiben は別々」という点でしょうか・・・。だからといって難易度自体はほぼ同じですので、試験の種目が多いか少ないかのみで選ぶ必要もないように思います。
ですので筆者の結論は「家や職場から最も近い場所で気軽に受けることができれば、どちらでもいいんじゃないか」ということになります。
ドイツに移住・駐在した経験のある方であれば理解していただけると思いますが、早い段階で試験を受けておかないと下手するとドイツ語圏に移住してから10年・15年と全く試験を受けずに生活できる非常に特殊な街もあります。そういう環境で生活している方の多くは「いつかきちんと勉強しておかないと、と考えてはいるんだけど」と思っていらっしゃるうちに時間が過ぎてしまったのではないかと推察いたします。
「鉄は熱いうちに打て」とはよく言ったもので、移住直後の高いモチベーションをキープできている間に A1 と A2 に合格してしまいましょう。そうすれば B1 のレベルの試験合格も目前ですし、語学ができることが自信になり現地で生活もしやすくなります。しかも、もし「永住権を取りたい」「もしかしたら日本に帰らない人生もあるのかも」という考えに至った場合にも方向転換が非常に楽になります。
筆者が生活していたドイツですと、早い州ですと来週から夏休みに入ります。この夏休みをご自身の人生を変えるきっかけにしたい方、試験にチャレンジしたり自分の未来を準備をする機会に充ててみてはいかがでしょうか?
