『最効率! 例文で覚える ドイツ語単語』(研究社)

生徒さんからいただく質問やお問い合わせの中に「単語が覚えられなくて困っています」というのが必ずあります。「なにかコツとか覚えるための秘密の方法とかありますか?」と聞かれることもあるのですが「A2くらいまでの単語でしたら、覚えないとドイツ語圏で生きていけないはずなので、がんばってください・・・」という感じの玉虫色の回答に終始しております。

しかしながら方法やツールが何もないわけではありません!! 単語を覚える作業はとても辛い・つらすぎるという方のために、今回ご紹介する単語集はいかがでしょうか?

元々、日本で実施されているドイツ語検定を受験される生徒さん向けの教材を探しているときに偶然見つけた単語集でしたが、「ドイツ語検定の勉強のためだけに使うのはあまりにももったいない!」と衝撃を受けた書籍です。

サイズはコンパクト辞書より一回り大きいくらい・深緑色の知的な雰囲気の表紙
とにかく内容が充実! 情報量がとても多いです

まず特筆すべき最大の特徴は「会話(例文)」→「日本語訳」→「単語の解説」の順番になっていること、これは非常に斬新です。よくある単語集は「単語」→「例文(会話のスタイルで紹介されることは珍しい)」の順番になっていることが圧倒的に多いので。

会話や作文でドイツ語を使う前提があるからこその、この順番での単語集の作りなのです。使うかどうかわからない単語をやみくもに覚えさせるのではなく、実際に会話などで使うために単語を覚える・・・当たり前といえば当たり前なのですが、日本人が忘れがちなポイントです。

さらに単語の紹介の項目では、辞書的な意味を紹介するだけではなく派生語などもキチンと紹介してくれています。これも単語をたくさん覚えなければならない段階の学習者にとっては、とてもありがたい!!

気のきいた例文&きちんと理解できる日本語訳付きの単語集

(引き続き2枚目の写真をご参照ください)

掲載されているドイツ語の例文と日本語訳の整合性もきちんと取れていて、加えて例文のシチュエーションが現実に即したものになっているので、ドイツ語圏でドイツ語を勉強されている方にも向いています。和独辞典から使いたい単語をピックアップするのもいいのですが、このような単語集で勉強・トレーニングをすると、シチュエーションに合った単語を自分の力で選べるようになります。

タイトルに『最効率』というワードが入っていますので「効率よく覚えられるのか!」と思われるかもしれませんが、初学者の方には使いこなすことが難しい本なので、最効率という感じでは勉強できないと思います。A2が終了するくらいまで・もしくはB1の勉強を終えられたあと、学んだ単語と知識を整理したい人には本当にお勧めできる書籍です。

個人的には中級・上級の学習者にも単語の知識を整理するために手元に持っておいていただきたいな、と思う良書です。

独検対策用の単語集なので「5級対策用」「4級対策用」というように単語のレベルが分類されていますが、独検を受験されない場合にはその分類にこだわって使う必要はないでしょう。

研究社のホームページで音声データのダウンロードも可能、至れり尽くせりの1冊。

『最効率! 例文で覚える ドイツ語単語』(研究社)