全ドイツ語文法愛好者に告ぐ! ~ ドイツ語文法で本当に注目すべきポイント

今回の読み物は私の独断と偏見・経験に基づく文法論になります。
筆者は2015年からドイツ語を教えています。これまで指導した生徒さんの男女比は、おおよそ男:女=1:2くらいだと思います。長年生徒さんを指導していると、何となくですが男女で得意・不得意の傾向の差を垣間見ることなどもあります。今回は特に男子が大好きな学習項目の注意喚起のような内容になっております。
もちろん女性も楽しめる記事として書いたつもりですので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

重要そうに語られるものって、本当に重要なのでしょうか?

ドイツ語を勉強する際に苦手なポイントというのは人それぞれです。同じように得意な分野も違ってきます。個人的にはドイツ語の文法理論というのは他言語と比較して相当にシステマティックであり、文法のルールを体系的に理解するのにある程度の労力を要する言語だと考えています。
一方でドイツ語の文法のルールを勉強をするのが大好きな人も一定数いらっしゃるはず。なぜならドイツ語文法のある特定ジャンルはパズルのピースをピッタリ埋め合わせるような爽快感・クロスワードパズルを解くような達成感を味わうことができるからです。きっと脳内麻薬がバンバン溢れて気持ち良くなる方もいらっしゃるのでしょう。それがドイツ語の格の勉強ですね。

こんな表をご覧になったことがあるのではないでしょうか?

あの、あれです・・・Nominativ/Genitiv/Dativ/Akkusativ(1格/2格/3格/4格 ) とか、そのあたりです。
一見すると文法のテーマとして大きなウェイトを占めているように見えますが、優先順位が高いかと問われると筆者的には「うーん、どうだろう・・・」という感じです。

では本当に重要なポイントとは?

格の勉強を始めると「イヤだな〜」とあからさまに不愉快そうな表情を顔に出す方がいらっしゃる一方で、「待っていました!」とばかりにバシバシ質問をされる生徒さんがいらっしゃいます。たいていは男性の生徒さんです。きっと男性脳のほうが理論的に物事を考えたりするのを好むのだろうな、と思います。
ドイツ語の格の概念というのは答えが明快で、ルールさえ理解できれば解答欄を埋めることができる分野なんです。日本人が好きそうな勉強ですよね、暗記して問題を解いてそれで終わり( 実際には終わりではなくスタート )。
文法の問題集でも問題を作りやすいジャンルですので、ドリル的に単純作業の繰り返しになりがちだったりします。物理や数学の問題を解いているような感覚に近いのかもしれませんね。
以前から「勉強をがんばっているような錯覚に陥りやすいのかな」と危惧することが多々ありました。表を覚えることに満足するのではなく、まずはどのように教科書などに登場する表を使いこなすのか、ここに労力を費やすのが体系的で深い学習への近道です。

前置詞+格 の無限地獄へようこそ! 超上級に到達しても逃れることはできません。

残念ながら、格の全攻略=ドイツ語の文法や学習を全攻略 にはならない という筆者からの提言です。

これが筆者が考えるドイツ語学習の真髄!!

筆者が考えるドイツ語の文法学習の最優先順位トップスリーは、以下の通りです。

第1位:動詞

第2位:語順
(文中での動詞・助動詞・補助動詞の位置)

第3位:前置詞

格の概念というのは、第1位・第3位の内容に付随する学習内容として習得するのが理想的です。
「格の学習は重要ではない」と言い切ることは決してできませんが「動詞を使うときに考えるべき格」「前置詞とセットで使う格」という視点を早い段階で持つべきだと考えます。そのほうが当ブログの読者のみなさんが中級・上級とレベルアップされた際に、より深く体系的にドイツ語を理解できるのではないかと考えることが多いです。

筆者のレッスンでは「動詞を中心に文章を作っていきましょう」「どんなに長いテキストでも動詞を見つけるところからスタートしましょう」「会話をするときには動詞のポジションを一番重視していきましょう」などなど、実は常に動詞に着目した勉強を推奨します。なぜなら動詞はドイツ語文法を勉強する上で最も重要な学習ジャンルだからです。
動詞の本質を理解しないまま格の勉強を深めようと思っても、それは完全な無理ゲーです。動詞があるから格の概念が存在する前置詞があるから格の概念が連動する文章のコンテクストから格を検討するドイツ語の語順は比較的自由だから格が存在する意義がある・・・というふうに考える癖を身につけると、もう少しドイツ語全体が理解しやすくなるのではないのかな、と思います。

格の勉強を追求すればドイツ語の学習を深化できると勘違いされている方・勉強が何となく行き詰っていると悩んでいらっしゃる方は、一度このような観点からドイツ語文法の全体像を眺めてみてはいかがでしょうか?